貴拙舎の特色②
少し長いですが、特に最後の方の【毛筆手本】が最大のウリなので、ぜひ読んでみてくださいね。
【書く頻度順に文字を学ぶ即効性】
基本、最初に「名前」「住所」を勉強します。
また例えば百貨店のサービスカウンターに勤める方なら、基礎から学ぶ前に「御中元」「お歳暮」「御祝」なんかを先に稽古する。
同様にウェディングプランナーなら「御結婚」「御両家」「親族」「友人」など、
葬儀屋なら「葬儀」「御香典」「御霊前」「御仏前」など、
経理マンなら「会社名」「御品代」などなど。
一般的な書道教室に通ったことのある方なら経験があると思うのですが、「名前」「住所」の書き方を教えてくれない(笑)
Σ(゚□゚;)
手本がないと書けない先生だったり、、、暗殺されますね(笑)
そういう学びが当教室ならできます。
【部首ごとに漢字を学ぶ系統性】
通常の書道教室では「平和な国」「考える力」とか、毎月決まった課題を1か月間ずっと書きます。
その場合、精度は上がりますが「米偏の文字は書いたことがない」「春夏秋冬のうち夏・秋は書かなかった」「ひらがなのうち、え・こ・ぬ・や・れ・ん、は学んだことがない」みたいな抜け落ちが多発します。
当教室ではそれらを防止する学習方法をとります。
【レベル別ひらがなドリルによる段階性】
ペン字ドリルは2020年4月現在で18種類あります。
これからも増やす予定です。
【楷行書を学んで古典学習への発展性】
古典とは、何千年の歴史の評価に耐え抜いて生き残った「昔の人が書いた上手な文字」です。
その昔の人が書いた上手な文字をよく観察して学ぶ方法を臨書と言います。
臨書をしていくと単純に上手な文字ってわけではなく、「強そうな字」「優しそうな字」「雅な字」「素朴な字」のように文字の雰囲気をかき分けることが出来るようになります。
言葉の定義からすると、この臨書で文字を学ぶスタイルが書道(書芸・書)の始まりです。
習っている先生や競書手本を見て、文字を学ぶスタイルは習字や書写に近いです。
実際、筆で文字を書く授業は中学までは「国語科書写」ですが、高校になると「芸術科書道」になって上記の学習スタイルが始まります。
臨書学習を始めると、書道にも知っておかなければ恥ずかしい書者や作品というものが存在することを知ります。
(;・д・)
これを知らないし、また学んだことがないということは、、、
ピアノの先生なら「ベートーベン・モーツァルトって誰?」というのと一緒です。
(~。~;)?
私が生徒なら、そんなピアノの先生には習いたくないなぁ、、、。
まれに古典を学ばずに師範が取れる団体もあるようですが、、、。
師範を目指さなくても、当教室の生徒さんには 習字や書写から入門して書道(書芸・書)を学んで欲しいと思っています。
発展学習は大変だけど、学び甲斐がありますよ( ^ω^ )
【字源や書道史を学べる専門性】
稽古中に話がよく脱線して(;^ω^)、字源や書道史や文字学など様々なおしゃべりをついついしてしまいます。
私の学生時代を思い出すと、授業はさっぱり覚えていませんが(笑)、先生の無駄話がなぜか記憶に強く残っていることがあります。
生徒さんの記憶にこびり付いてもらえればと思ってます。
また教練部(師範養成コース)では、書道史などの特別授業が必須となっています。
【手本無しで書けるようになることを目指す】
書道を習っている方のあるあるですが、ウン十年やっていても手本が無いと文字が書けないという方が莫大な数いらっしゃいます。
常に手本無しを意識しないと、手本のコピーが上手なだけで終わってしまいます。
よってこの教室では書字理論を身に付けることを目標としています。
【毛筆手本】
最初に手本無しでその日の課題を書いてもらってから、私が手本をその場で目の前で書きます(小学生の手本でも大人の手本でも)。
この書道教室の最大のウリです。
最近は印刷物の手本を渡すだけ、もしくはあらかじめ書いておいた手本を渡す所も多いようです。
そこには書き方のポイント等も記載してあるようですが、それなら書道本を買えば済みます。
・「どういう姿勢と筆の持ち方で」
・「毛筆や筆管がどう動いて、どうねじれるのか?」
・「紙に触れない空中での筆や手腕の動き」
・「1本の線を、1字を、1枚をどれくらいのスピードで」
・「どこで墨を継いで、どれくらい含ませたか?」
・「どういう緩急、どういう呼吸で」
といったことを実際に「見て学べる」からこそ、書道教室に通う意義はあると考えます。
ですから目の前で手本を書く私もガチで真剣ですが、筆の動きを目で追う生徒さんも「近っっ!(この熱量が嬉しいです)」っていうくらい真剣ですよ(笑)
生徒さんの前で何度も書き直す訳にはいきませんので、私も常に一発で書き上げる訓練を怠らないようにしています。
手本は各所に古典の要素を散りばめた、大人びた手本を心がけます。
生徒さんには目習いをして欲しいためです。
その時に、その課題を書くための書字理論を線1本1本すべて言語化して伝えます。
ここが昔ながらの書道教室の「見て覚えなさい」的な教授方法と大きく違う所です。
生徒さんは私の言葉を頭で復唱しながら書くことで、手本無しでもキレイな文字が書ける書字理論を身に付けていきます。
以上の教授法は大変ご好評をいただいてます。
★「複数の書道教室に通ったけど、書道ってこうやって学ぶんだ!って初めて思いました。」
★「先生から毎回『どの文字の書き方がわからないですか?』『どこが難しいですか?』と質問してくれるので、できない点を有耶無耶にすることが無くなった。」
★「これまで習った先生は書く所をあまり見せてくれなかったけど、先生はバンバン見せくれて嬉しい。」
★「私はまだ下手だけど、先生が文字を書いてる所を見てるだけでも楽しい。」
★「印刷物の手本で稽古だと、月謝がいくら安くても高く感じます。っていうかこれだけ書く所を見せてくれて、この月謝は安すぎですよ。」
★「先生は『手本に注意点の書き込みをしてね』と言いますが、私はキレイにとっておきたい、、、。」
★「稽古中、書字理論をブツブツつぶやいてしまいます(笑)。」
なんか通販番組の宣伝文句みたいになってしまいましたが(笑)、すべて生徒さんからいただいた嬉しい感想です。
しかしながら、この教授法はきつい、、、(;´▽`A``
なんせ、毎回の稽古ごとに新しい手本を生徒さんの前で一発で書き上げなければならないのです。
通常の書道教室なら、先程も述べたように印刷物で済ませて手本を書く必要もない(書けない先生も相当数、、、)。
手書き手本をくださる所でも、1か月に1人1枚で済みます。
うちの場合は平均すると1人月3回ほど稽古にいらっしゃるので、2021年7月現在102名の生徒数だから、、、306枚の手本を毎月生徒さんの目の前で書いています。
正直、稽古が終わるとクタクタで「月謝設定をミスったかなぁ、、、」と思う時もあります(笑)
(σω-)。о゚
でも意欲的な生徒さんがどんどん入会してくださっているので、「まぁ、これで良かったんだ」と最終的には思えます。
だいたい誰に言われたわけでもなく、これまでに無い書道教室のスタイルを作りたくて自分で始めたことですしね。
ホームページで愚痴ってしまいました、、、(;´▽`A``
スミマセン。
【硬筆(ペン字)の学習内容】
この教室での硬筆(ペン字)の目標は「矯正」です。
自分の手書き文字の「良い所」「普通な所」「悪い所」のうち、「悪い所」を矯正して「アナタの個性が残った素敵な文字」を書くことです。
そのために愚直なまでにひらがなを練習します。
なぜひらがなかと言えば「日本語の文章の7割はひらがな」だからです。
つまり自分の手書き文字の「悪い所」も7割がひらがなに潜むのです。
漢字がどんなに下手っぴでも、ひらがなが完璧に書ければ70点はとれるのです。
しかし直線で構成されることが多い漢字に対して、ひらがなは曲線ばかり。
でも何万とある漢字に比べて、ひらがなは46文字。
だから46文字を手が覚えるまで、ひたすらコピーするかのように手本を見て書くのです。
でも大丈夫。
個性は消えません。
ゆっくり丁寧に書く反復練習で「悪い所」は矯正できますが、普段使いの速度で書くと「地の字」が顔を出してきます(笑)
でも矯正後なら、「地の字」の「悪い所」が「普通の所」で止まってくれます。
そして気付くと、普段使いの速度で書く自分の手書き文字に「矯正した悪い所(普通の所)」が馴染んできます。
こうして覚えたひらがなに、筆で覚えた漢字の「書字理論、均整、線の反りや張り」を加えます。
以上を無限にループさせることで、「普段使いの速度で書く自分の手書き文字」を「アナタの個性が残った素敵な文字」に変化させます。
そしてこのループを繰り返すことで、ペン字のお手本のような純度の高い文字を、普段使いの速度で書くことも可能になります。
ただそれは次の段階ですね(^-^)