●お知らせ●・ブログ的独り言
2021-05-21 10:50:00
ベルセルク…合掌
大学の通信教育で国語・書道の教員免許取得を目指しながら古本屋に4年間勤めていた20代半ば、その漫画に出会いました。
ダークファンタジーというジャンルの先駆「ベルセルク」です。
昨日その作者である三浦建太郎さんの弔報を目にして、少し手が震えました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/464a813bd1c9aabc5e3bf72e5b1e1e1e551424f0
高値で買い取っては次々に売れていくスピード感、表紙のおどろおどろしい絵、アニメーションの仄暗い雰囲気、、、ファンタジー系に全く興味の無かった私ですが、チラリとページをめくった瞬間から歯止めがきかなくなりました。
気付くと全力で古本の商品化と通販データ入力を終わらせて、店番しながら閉店までベルセルクを読んでました(^◇^;)
、、、
漫画ベルセルクをストーリーと画力に分けるなら、壮大なスケール感と同居する緻密な感情表現からなるストーリー、情念がこもったような圧倒的画力、、、どう考えても他の追随を許しません。
私は書に携わる者として、どうしても漫画の「絵」を「書」として鑑賞してしまいます。
昭和からの漫画の流れを受け継ぐ作家の画線?には筆力を伴った生命感が感じられて、三浦建太郎さんも最近では数少ないそのお一人でした。
もちろん私が知らない作家は山ほどいるし、ストーリーで読ませる漫画があっても良い訳ですが、最近の作家にはそのような生きた線があまり感じられません。
線が浮ついていて、幼く乳臭い画力に辟易することが多々あります。
線の鍛錬が未熟なのかな…
まぁパソコンでの作画が主流になってきている影響もあるのでしょうが、、、
今昔比較を始めるようでは老害と言われかねませんが、何を言いたいかといえば三浦建太郎さんはそれくらい私の中で稀少な孤高の天才作家だと言うことです。
壮大なストーリーが未完で終わる無念は計り知れませんし、我々読者も1年に1冊発行されるかされないかの遅筆で有名な三浦さんの続話を待つ楽しみを失ってしまいました。
日本のみならず、世界の読者にも悲しみが広がっていくことは必至です。
早過ぎる逝去、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。