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2020-06-08 15:40:00
ペンションのオヤジの篆刻
篆書(てんしょ)という昔々の文字を主に石に刻して、印を作る世界を篆刻(てんこく)と言います。
書道作品によく押されている赤いヤツですね。
大学の卒論がそれ関連だったので、担当の先生は超有名な篆刻家でした。
たった2年間でしたが、週2回の篆刻授業以外にも研究室にちょいちょいお邪魔して、色々なお話を聞かせて頂きました。
残念ながら亡くなってしまいましたが、尊敬できる大好きな先生でした。
そういう恵まれた環境だったので、自分で使う印は全て自分で刻してます。
「書道やってます」っていう人は山ほどいますが、印まで刻す人はその10パーセント位だと思います(正確な資料には基づいていませんが…)。
私の密かな誇りです<(`^´)>エッヘン
依頼を受けて印を刻すアルバイトもしてました。
書家やシュージのセンセではなく、篆刻家を目指そうと思った時期もありました。
、、、とか言いながら最近はめっきりご無沙汰していた篆刻ですが、必要に迫られて休校中の5月末に刻してから、私に再びの篆刻ブームが舞い降りました。
印面を平らにして、
墨を塗り、
デザインした印稿を印面に反転させて転写する。
ここまでがメチャメチャ大変なんですが、一気に10顆(か)の転写を完成させました。
あとは刻すだけ( ´艸`)
本物の篆刻家から言わせれば「まだまだ」なんて言われるかもしれませんが、全然気にしません。
良い悪いではなく、私は道具の選択から題材や書体・書風選び、印から表装まで、作品制作の全ての工程を出来る限り自分でやりたいんです。
宿泊施設で例えると、受付・クローク・客室係・シェフ・ギャルソン・ソムリエのように、特化したスーパーA級の専門技術者として、ホテルの一部を目指してはいないのです。
広く浅くで各ジャンルがA~B級を彷徨う結果になっても、一人で全てをこなせるペンションのオヤジになりたいのです。
若い頃に篆刻を学べた幸運、素敵な先生に出逢えた幸運に感謝です。
そのうち完成した印もご紹介出来ればと思ってます。