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2020-09-24 17:40:00

竜と龍~芸術祭作品制作工程~

書作品の制作は草稿が8割だと思ってます。

 

言葉を選んで、

書体を選んで、

書風を選んで、

紙の大きさや種類を選んで、

筆の大きさや種類を選んで、

墨の種類や濃度を選んで、

文字の配置をあれこれ、

文字の崩しをあれこれ、

墨の潤渇を散りばめ、

余白の効果を考え、

落款の位置に悩み、

印の大きさや種類を検討して、、、

 

やっと1枚の草稿が完成します。

 

そこから書き込んで作品が完成します(その後の軸装や額装といったプラスアルファの選択は置いときます)。

 

書家によって様々ですが、大方そんな感じだと思います。

 

なので1作品にとりあえず紙100枚程度を費やすなら80枚を草稿完成に使って、残りの20枚を書き込んで完成といった比率です。

 

今回の作品制作で最初に悩んだのは、「籠」か「篭」かという文字選びです。

 

当初はアンバランスな文字構成が魅力な「篭」で書こうと思っていましたが、「龍」の文字は人気があるので「鑑賞者に楽しんでもらえるかな、、、」という気持ちもありました。

 

結果、私が書きたいものでは無く、皆さんに喜んで頂けるものを書こうと決めて「籠」に致しました。

 

しかし「籠」を選択した場合、竹冠の下にくる「龍」をどの「龍」にするか問題が発生します、、、。

 20200924_173642738.jpg

結構な種類があるでしょ?

 

今回は行書という少しつながった書体を書くことに決めていてので、違和感なく連続できて尚且つ読めるという条件から、真ん中の3文字を参考にすることにしました。

IMG_20200924_174133.jpg

今回はシュージの先生は1作品をサラサラって書いて○万円、みたいなイメージを払拭したくて作品制作工程を述べてみました。

 

イメージ通りにいかないと、もはやブラック企業並みの時給で書き続けなければいけません(^◇^;)

 

日々自分の不甲斐なさを感じつつ、それでも精一杯に作品を書いてます。

龍と竜