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2021-02-25 18:30:00
在野の達人
写真は座間市役所の右手側面(社会福祉協議会側)から入る地下駐車場入り口付近にある看板です。
以前から気になっていて、今回写真を撮ってきました。
この文字を書道における文字学や金石学、楷法の極則と呼ばれる「九成宮」に照らし合わせた場合、、、
●「左」 1、2画目の長さや位置関係
●「折」 偏と旁の専有面積と位置関係
●「禁」 「林」の構成
などに難が見られます。
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ではこの文字は下手っぴか?
私の目には奇をてらうことなく、堂々と威厳に満ちた魅力的な書に映ります。
ここが書の面白い所。
楷書の法則通りに書けても、線が死んでいたら見栄えがしません。
逆に法則からいくらか外れていても、線が活きていたらかっこいい。
居酒屋や蕎麦屋といった和食系のお店で、店主が必要に迫られて毎日書き続けたお品書きに風格が備わるような例に一致します。
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この看板の書者が書道を習っていたかどうかはわかりませんが、文字の素人にこれは書けません。
少なくとも看板にペンキの一発書きで場数を踏んで、文字が鍛え上げられていることはわかります。
力強く、粘り強く、それでいて思い切りもよく、百戦錬磨の老獪な線です。
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わかった風な口をきいて、ご本人登場で推測大ハズレ!な感じだとメチャメチャ恥ずかしいので、これくらいにしておきましょう(^◇^;)
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昔は「気をつけよう 甘い言葉と 暗い道」みたいな手書き看板が、町のあちこちにありました。
名も無き達人たちの素敵な文字が減少をたどるのは寂しいものですね。