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2022-11-08 11:00:00
2022 書道展 作品解説①
半紙サイズ仮名の創作ですが、専門が「漢字」の私にとって指導力不足を痛感させられた作品。
高野切第一種、第三種、三色紙の臨書をこなしてからの取り組みでしたが、散らし方や墨継ぎの位置など、試行錯誤しながら教室やご自宅で書き込んだ努力の結晶。
半紙サイズ「施(ほどこす)」の行書作品ですが、一度完成した作品に納得がいかず、単発稽古を追加して最後まで食らいついて仕上げました。
方偏が旁を背負う形で中央左に位置し、広々とした右半分に最終画の魅せ場を配置した構成。
半紙サイズ「繫(つなぐ)」の隷書作品ですが、行書作品と2作品に挑戦してこちらを採用。
波磔を排除したカスレの最長画を魅せ場にして、直線主体の現代的な隷書に仕上げました。
自刻の引首印「壽」を右上に押印することで、余白に響きを演出しました。
半紙サイズ「神」の篆隷作品ですが、伊勢神宮の石碑文字をヒントに創作。
蔵鋒で含みのあるジューシーな線を引き立たせるために、後から飛沫で演出しました。
半紙サイズ「開眼」の楷書作品ですが、私が昨年の貴拙舎特別講座皆勤賞に差し上げた「開」の楷書作品のインスパイア。
門構の右下への開き、「眼」の右払いをメインに、スッキリ誠実に仕上げました。
自刻の落款印は大きめですが、大和古印のような優しい朱文で主張が強くないので、そのまま採用しました。
埼玉判サイズ「仁義禮智信」の楷書作品ですが、今年学んだ鐘繇の扁平ぽっちゃり楷書の倣書。
主役の線とそれを引き立たせる余白の位置に注意しながら、長めの落款にも挑戦しました。
自刻の引首印「平安」の半瓦当と姓名印は、私のアドバイス無しで見事に刻しました。
半切1/2サイズ「調身調息調心」の行書作品ですが、手本無しで紙選びから構成、書き込みまで行いました。
アドバイスしたのは「薄墨の〇」「十干十二支」「印の配置」のみで、主体的な作品制作の姿勢は特筆に値します。
引首印と遊印はお貸ししましたが、落款印「愛」はハンコ講座の自刻印です。
半切サイズ「一陽来復」の楷書作品ですが、私の展覧会出品募集に3年前の入会2、3カ月で書き上げた書き初め作品でご参加頂きました。
書道経験者ならわかると思いますが、3年経てば結構上達するわけで、3年前の自分の文字を振りかえるのはなかなかシンドイです。
それを承知でご出品頂いた心意気にただただ頭が下がる思いで、ちょっと涙が出そうです(T^T)
ありがとうございました。
、、、
②へ続く。